千葉支部「歩こう会=軍都千葉市の史跡を歩く=」 5月28日(日)
初夏を思わせる日差しの中、時折涼風が吹き抜けるという絶好のコンディションの下、千葉支部第39回「歩こう会」が開催されました。今回は千葉市の街中に未だに残る旧陸軍の施設跡を訪ねることとしました。
11時にJR稲毛駅前を12名の参加者がゴールの千葉公園を目指して約6.5キロのコースを出発しました。まず最初の軍跡である「鉄道聯隊材料廠」を訪ねる途中、二つの古刹「大日寺」と通りを挟んで隣接する「来迎寺」を参拝させていただきました。両方の寺とも鎌倉時代の創建であり、千葉氏の帰依を得て「大日寺」には千葉氏16代の墓碑と伝えられる五輪塔、「来迎寺」にも7基の五輪塔があり、ともに千葉市指定文化財に指定されております。中でも「来迎寺」は13世紀後半のものと伝わる木造阿弥陀如来立像をご本尊としており、本堂の玄関前からガラス越しにしか見ることができず、近くから拝観できなかったのは残念ではありました。
思いがけなく古刹を拝した後、最初の軍跡である「鉄道聯隊材料廠」に向かいました。今は千葉経済大学の構内にあり、許可を得て構内に入れてもらい、建物外部からの見学となりましたが、明治41年、煉瓦作りの建物は歴史の風格を感じさせるものでありました。
予定ではそのあと、先の戦争で「風船爆弾」を作っていたとされる旧日本軍の気球聯隊第二格納庫に向かうことになっていましたが、数年前に取り壊されており、今は大規模なマンションになってしまったので割愛しました。
そのあと、本日のゴールとなっている千葉公園に向かいました。同公園は鉄道第一聯隊の演習場であったため、現在でも架橋演習で使われた橋脚や、トンネル工事演習用のコンクリート製のドームが残っており、また千葉公園南側の荒木山では、鉄道第一聯隊のラッパ手の訓練が行われていたとのことです。
千葉市には、これらの遺構を含め高射砲学校、戦車学校、歩兵学校、下志津飛行学校他多数の陸軍施設が集積され、その総面積は約140万坪に及んだとのことです。
荒木山で遅い昼食を摂った後、公園出口の今を盛りと咲き誇る花菖蒲に疲れを癒されながら、帰路につく人、アルコール会に向かう人の2グループに分かれて解散となりました。
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